下雨的日。

台湾の雨が恋しい私の身の回りで起きていること。

我的激アツ中国5日間の旅

行こう行こうと思いつつ香港にハマったり台湾にいたりで中華世界に関わりつつ迂回気味だった中国大陸についに行ってきたっていう、話です。

 

食べ物とか交通とか、そこらへんの基本的なところは香港と台湾とあんまり変わらないだろうしそこまで適応できないなんてことはないだろうと思ってはいたものの、香港とか台湾とか、そういう視点からしか中国を見てなかったから大陸中国と聞くと「外側から知りすぎてて」なんとなく不安に思ってたんだなと、思いました。本末転倒。

そんな中国に初めて行ってきた話。

 

さすが中国、広かった

飛行機の遅延で本当なら3時間のところを6時間かけて上海の浦東国際空港に到着し、そこから高速鉄道で南京まで移動。上海なかなか着陸できないっていうのはあるあるらしいので次回もし来るとなったら別の都市の空港に降りて上海までは陸路を使おうと心に決めた。

中国大陸の地を初めて踏んだ感想を一言でまとめると、台湾とか香港に行ったことある人じゃないとピンとこないかもしれないけど、台北を引き延ばして香港を縦に潰した感じです。雰囲気は似てるんだけど、台北ほど狭くなくて、土地が広いから香港みたいに縦に引き伸ばさなくても人が住めるって感じ。河から建物から何から何までとにかく日本の規格の1.5倍で作られてるんだなーさすが大陸だなーって思った。ケチくさい感じが一切ないんですよとにかく。 降り立つなり大陸の雄大さに抱かれた。

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南京の秦淮河。秦の始皇帝が南京の土地の豊かさを見てこの地を治める王が現れるだろうと予感し、堀を掘ったのがこの河らしい。(2019. 3. 11撮影)

 

カツカツで回った南京1泊2日

南京は一泊2日でいいかな〜とか思っていたのに、調べれば調べるほど行きたいところがゴロゴロ出てきて結局時間が足りなかった。南京て歴史の長い町だから、古くは秦の始皇帝三国志の時代から、中華民国の時代まで、関連の遺跡やら博物館やら記念館やらが多い。見るものが多いのに加えて、上記の通り土地がとにかく広いので、一泊2日じゃ全然足りなかった。上海のついでじゃなくて、南京を本格的にメインにして何日か滞在するべきだったと反省いたしました。

というわけで、中山陵とか中華民国南京総統府とか見たいところはたくさんあったのですが、中国はまたそのうち来るだろうなと未来に期待を託して、ここぞというところだけ選んでいきました。孔子が祀られている孔子廟と、南京大虐殺平和記念館です。

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南京といえばこの水辺と中国風の建物ってイメージありません?この孔子が祀られている夫子庙ってところがそこでした(2019. 3. 11 撮影)
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科挙のそれぞれのレベル?に合格した人たちの称号が並ぶ(2019. 3. 11撮影)

孔子廟は中国の文化の深さを思い知らされる場所でした。文明は大地で文化はそこに育つ草だと思っているのですが、文明という豊かな大地のある国の文化の深さは底知れないです。大学や高校の入学試験も家柄ではなく実力のある人を登用しようとした科挙がはじまりだし、年上の人を尊ぶという意識も孔子儒教がはじまりなわけだから、今東アジアで軸になってる思想のはじまりは中国にある。孔子廟科挙博物館てところがあるんですけど、そこにもしかしたら世界初かもしれないカンニングペーパーが展示されてて燃えました。あの靴下とか小さい手帳に四書五経が全部写してあるやつ。世界史の授業で絶対1度は目にするやつです。そこまで写す気力があるなら覚えられそうだけどねって思いながら、科挙カンニングの歴史の深さを知りました。

 

もう一つ南京で行ったところが、南京大虐殺平和記念館で、ここは共産党が運営しているところってことで入場無料、しかも日本語の翻訳つき。ここは学生のうちに絶対に行っておきたかった場所。もし南京を訪れる機会があれば必ず行ってほしい。人それぞれ感じることは違うだろうから感想は述べずにおきますが、たとえ自分たちが過去のことに直接責任をとることはできなくても、過去の記憶を通して中国の人たちと向き合って理解しようとすることはできる。この事件に関してはあったとかなかったとか犠牲者の数がどうだとかいう論点を通り越して、今明かされている事実から冷静な判断を下すことが大事だなと思いました。翻訳の問題だろうけれど、ちょっと表現の仕方が大雑把な感じはあったので、そこだけ残念だったかな。事実だけを単純に述べてほしかった感はある。でも日本側からの史料とか報道も集めて展示していて、両サイドからの視点があるっていうのはよかった。うん。本当に、学生のうちに行ってよかったところナンバーワン。

 

上海という都会に驚く

南京から上海へ新幹線で移動してみると、上海ってめっちゃ都会なんだなってまず思いました。上海と香港は中国と思うなって言われたことあるんですけど、そーーうですね、そうです。香港よりは田舎くさいんですけど、南京よりは都会。都会というか、国際感覚のある街って感じがするんです。南京で地元感を楽しんだとすれば、上海は香港とかカナダのトロントとか、ああいう世界的な大都市にみられるような国際的な感覚があるのかな。英語が通じるとか通じないとかの問題じゃなく、外国人が多いとか多くないとかの問題でもなく。私の国際的の定義は、「みんながみんな同じじゃないかもしれない」っていう感覚がそこに住んでる人に身についてるかどうかなんですけど、その基準でいくと上海は国際的都市だなと思いました。

もいっこ上海でびっくりしたことがあるんですけど、自販機で20毛沢東が使えるんですよ。南京で散々、細かい札にしないと切符買えなくてアワアワみたいなことあって、小銭が足りるのか、足りなければコンビニに走って余計なものを買うか、みたいな感じだったので、20元を崩さずそのまま自販機とか切符の販売機に入れられるっていうのはかなり便利に感じました。

正直上海が私にとって都会に感じた一番の要素は、ディズニーがあるからでも、国際的だからでもなく、自販機に20毛沢東が入る、その点です。

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こんなに変えたけど半分も使わなかった(もちろん一緒に行ったメンバーで合わせて両替した額です!!)(2019. 3. 11撮影)

上海ではディズニーランド、外滩、スターバックスリザーブロースタリー、フランス租界、あと朱家角という水郷鎮に行ってきました。ディズニー〜フランス租界まではよく行かれる観光スポットなので割愛して、水郷鎮についてはあとでちょっと触れることにします。

 

ついでなので中国のお金の話: 中国人には便利でも外国人には超不便なキャッシュレス社会だった

VISAのクレカが使えない国初めてですよ!!!

基本みんな微信とかアリペイとかで払ってるっていうのは知ってたので、微信あるしそっち使えばいっかなとか思ってたんですけど、中国の口座がないとチャージができないシステム…しかもVISAのクレカもほとんど使えないし、かといって銀聯カードは持ってないし、ってわけで結局究極のキャッシュレス社会に現金で殴り込みです。超絶、不便、でした。南京で1食目の麻辣汤食べに入った時からすでにお釣りがないから追加で何か頼んでくれって言われて野菜を追加してジュースもつけてもらったりして…コンビニにもお釣りはないし、切符買う人なんてほとんどいないから券売機に20元札入らないし…中国に口座を持たない外国人が旅行に行くには支払いの面でかなり不便です。中国人からしたら超便利な社会なんだろうなって。切実に中国に口座がほしいです。

たぶんVISAが中国で全然使えないわけではなく、観光客が多いエリアとか高級ブランド店だったら使えるんじゃないか?と思います。さすがにVISAがまったく通用しないはずはない…かも…

 

おおらかで生き生きした人たちに何度も助けられた話

土地が広いからなのか、なんなのか、中国の人はほんとにおおらかで生き生きしてます。道を鼻歌歌いながら歩いてたり、元気よく会話してたり、周りを気にしないという態度はともすれば他人に迷惑をかけても気にしないということにもなりかねないけど、周りを気にせず自分のペースで生きられるっていいなぁって思います。中国行く前は中国人怖いからみたいなこと聞かされてて若干びびってたんですが、行ってみたら全然そんなことなくて、バスで席空いてたらおじいちゃんが座りなよって声かけてくれたり(上海語でした)。コンビニで卵注文しようとしたら3人いるのに2つでいいのかってわざわざ3つ入れてくれたり(ここらは商売上手なのかもしれませんが卵一個の値段とか大した額じゃないんで)。人懐っこくておおらかな人たちだな〜という印象を受けました。

奇妙なことにガンガン日本語で喋ってるのに現地人に駅への道とかこの電車はこの駅に行くのかとか聞かれたりして、日本人が中国で中国人を助ける珍事件が結構頻繁にあったんですが、まあそこは助け合いってことで。笑

 

ご飯がとにかく美味しかった

もう日本で中華は食べまい…と心に誓いたくなるほど本場は美味しかったです。そこらへんの包子店でもものすごいクオリティの包子が超低価格で食べられる。

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上海の朝ごはん。ワンタンスープと包子。(2019. 3. 15撮影)

もし中国語喋れるならこういうジモティーが行くようなお店で朝ごはん食べてください。ジモティーに混ざって朝ごはん食べるのいいですよ〜。私昔何かのテレビで中国の朝ごはんの様子を見たことあって、せいろから包子蒸してる湯気が立ち上るなか仕事へ行く途中の地元の人が朝ごはん食べてるっていう絵にすんごい憧れ持ってたので、ドリームカムトゥルーでした。お店のおばさんがずっと「綺麗なお姉さんたち〜」って呼んでくれて嬉しかったです笑。

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榨菜面。名前合ってるかわからないけど…(2019.3.15撮影)
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本格的な茶器でいただく中国茶。口にするまでにそれなりの手順を踏んで時間をかける、そこからがお茶なんだなぁと実感(2019.3.15撮影)

 

お茶ももちろん美味しかったです。朱家角っていう水郷鎮に行ったんですが、そこのカフェみたいな。お茶メインでご飯も食べられるカフェに入ったんですけど、河のほとりで日差し浴びながらお茶するって最高でした。搾菜麺は私が世界一好きな中華料理です…ほんとに幸せでした。

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朱家角のお茶屋さんのテーブルに活けてあったお花(2019. 3. 15撮影)
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中国の伝統家屋と水路(2019. 3. 15撮影)
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朱家角の雰囲気たっぷりな細い路地(2019.3.15撮影)

上海というと都会なイメージがあるかもしれませんが、こういう昔ながらの街並みが残る水郷がたくさんあるのでぜひ行ってみてください。朱家角は上海中心部から一番近い(といっても電車で1時間はかかりますが)水郷なので、時間がない人にオススメです。もっと時間があれば他の水郷鎮もまわりたかったし歴史とかも勉強してから行けばよかった〜!!と空港へ向かう道で思いました。

中国ごはんは、南京の適当な街角の包子店とかに入っても、上海の火鍋屋に入っても、どこもとにかく美味しかった。ハズレがまったくありませんでした。いいなぁ朝ごはんが200円くらいでお腹いっぱい食べられるって。台湾から日本に帰ってきてからも毎日のように思ってますが栄養あるあったかい朝ごはんをしっかりお腹に入れて一日を始めると一日がまったく違うんですよね。

 

まとめると中国ってどうなのっていうまとめの話

中国語話せないなら上海、中国語が片言でもわかるなら別の都市もまわるのをおすすめします。中国語わかると100倍楽しいとこだなって思います。中国って北京上海だけじゃないから、有名なところだけまわるんじゃなくてごく普通の街並みにでごく普通に生活してる人の息遣いを感じてほしい。そこにこそ中国のダイナミックさがあるんだろうなって私は思いました。

帰ってきてから中国が恋しくて中国語の歌聴いて中国の番組見て中国のアイドルに一生懸命投票してます…基本的に私は海外旅行に行ってもうここは二度と来たくない!って思うことはなくて、むしろハマって帰ってくることが多いんですけど、それでも中国はハマり具合が結構上位に来てます。めーっちゃ資本主義っぽいギラギラした街並みがあるかと思えばふいに現れる社会主義核心価値観12個もかなりおもしろかったし…住めばまた違う面が見えてくるのかもしれませんが、旅行先としてはかなりおすすめできます。まあでも住んでどんな面が見えてきたとしても国単位で好き嫌いを言うことに意味がないっていうのは台湾留学でよーくわかったのでしばらく住んでもぶーぶー言いながら中国おもしれーって言ってると思いますが!笑

これでやっと中国研究ゼミにいながら大陸に一回も行ったことない学生って言われなくなったぞー…