비 오는 날에. 下雨的日。

淡水の雨に打たれながらアイドル考察と中国語留学。

女子ムダ毛ない問題

日本人ほどムダ毛を気にする民族を私は見たことがありません。

 

電車の中の広告もテレビ番組の合間に流れるコマーシャルも、YouTubeの動画の前に挟まれる広告も、Googleの広告も、最近はインスタグラムの広告も、脱毛サロンの広告多すぎ。

みんなそんなにムダ毛が嫌いか。

 

以前紹介でないと施術してもらえない脱毛サロンに体験に行ったことがある。友人と、担当のサロンの女性と、3人で小さなテーブルに座って体験の前に脱毛についての相談みたいのがあったのだが、どう考えてもお姉さんに脱毛しなければと思わされるようにできていた内容だった。詐欺なんじゃないかと思うくらい。勧誘なんだから当たり前だけど、その中で私の金銭感覚から美的感覚、人生観に至るまでかなりツッコミが入れられ、若干傷ついたし正直むかついた。私に生えてる毛にそんなに敵意表さないでよ、可哀相でしょ!とかまで思った。

 

内容的には、なぜ脱毛したいのかというところから始まったのだが、私はもうすぐサークルのダンスの公演があり、そこそこに露出する衣装もあったので毎日剃刀で剃るのも面倒だから脱毛した方が楽になるんじゃないかというのが理由だった。まずひと月にいくら払ってずっと通わなければいけない脱毛サロンというものに最初から乗り気ではなかったのだが、お姉さんは私を全力で説得しにかかってきた。個人的には見えてる部分だけ脱毛できればそれでいいと思っていたのだが、全身脱毛したいと思わせるように持っていく手口だったし、さらには「そもそもダンス公演のためだけの脱毛でいいのか?」という、私が別に求めてない領域にまで話がずれこんでいった。

「じゃあもし、○○ちゃん(最初に聞き出された私のニックネーム)にもし好きな人ができたとします」

要するに、「恋愛して彼氏に綺麗な体を見せるため」「全身脱毛がやっぱり必要」と思わせたいというわけだった。当時大学の勉強も忙しかったし留学準備もしたかったし公演はせまっているしで恋愛どころではなかった私にとって、お姉さんが「なんだこの呑気な女は」くらいにしか思えなかったので、引っかからなくて済んだのかもしれない。

 

さらに月額の話になると、「○○ちゃんは普段どんなことにお金使ってるのかな?」と聞かれ、当然のことながら私は趣味がアイドルなので正直にそう答えてみると(ここらへんでおもしろくなってきてしまった)、「じゃあコンサートとか行かずにCDも買わなかったらどれくらいお金が余ると思う?」ときたのでかちんときた。つまりアイドルなんぞに金を使わず将来できるかもしれない彼氏に綺麗な体を見せるために今ある趣味をやめて脱毛サロンに通えと言いたいのか。音楽やアイドルの方が今のところ彼氏つくってデートするより百倍は楽しいんだが。(サロンを紹介してくれた友人はインディーズバンドにドはまりして売れないバンドにかなり貢ぎこんでいたはずだけどそこらへんは突っ込まれなかったのだろうか)

 

最後にはついに、「これから○○ちゃんには三つの人生があります。」(ここで気味の悪いクマが三匹描かれる)

「一つは脱毛サロンに通って全身脱毛して、肌もつるつるになる人生です」(クマに謎のキラキラが描かれる)

「二つめは自分で処理して、お肌を傷つけてしまう人生です」(クマの体に傷が描かれる)

「そして三つめは処理をせずに毛がボーボーになる人生です」(クマの身体に毛と思われるピンピンがたくさん描かれる)

 

いや待て。いつ私がこれからムダ毛を処理しないと言った??

それから私の記憶が正しければクマはもともと全身毛におおわれた動物のはずなんだけど??????

 

それからかなりの時間をかけて私は丁重に勧誘を断った。今でもあのお姉さんの記憶の中で私は「見返りのないアイドルに金をつぎこんで毛がボーボーになる人生を選んだ子」として残っているのではないかと思う。

 

お姉さんに言われたことを思い出すと今でも腹が立ってくる時があるが、まず女の幸せは恋愛をすることだけではないし、お金の使い方や趣味の楽しみ方も人それぞれあっていいはずだ。それに私の人生の選択肢はムダ毛に支配されているわけではない。のこのこ軽い気持ちで「ムダ毛は人生の敵。撃退するべし」と思っている人しかいないような場所に突入していって勝手に傷ついて帰ってきた私が悪いのだが、問題はそういう人たちの価値観が至るところで垂れ流しにされているということだ。電車の中、グーグル、YouTube、テレビ、インスタグラム。本当に至るところで、ムダ毛のことなんかすっかり忘れている時に。

 

そもそもムダ毛は無駄ではないから生えている。眉毛も、まつ毛も目を守るために生えているように、腕や脚の毛だって皮膚を守るために生えているものだ。そんなに敵視する必要がどこにあるんだろうか?腋毛は嫌なのはわかる。胸にも腕の内側にも脇腹にも毛がないのに、いきなり脇の下にだけかなり長い腋毛が生えているのは気持ち悪い。それはわかる。でも腕や脚の毛は腋毛に比べたらだいぶ薄いし生えている範囲も広い。全身脱毛するとなったらそれなりにお金はかかるし時間もかかる。その手間を省くにはどうしたらいいか。気にしないことだ、と私は思う。

 

ムダ毛が汚いとかあるべきものではないという考え方がここまで支配的なのは日本だけのような気がする。台湾来たら女の子でも腕毛生えてるし、今まで旅行したり短期滞在したことあるカナダや韓国でもシェービングの広告はあれど脱毛の広告なんて一回も見たことがない。それに女の子のムダ毛だけ異常に嫌われるのもおかしい。汚いものと思って見るから汚い。私にとってみたら(価値観が随分人とずれてるのは自覚しているが)男にまったく毛がなくてつるつるだったら気持ち悪いのと同じように、女でもそこにあるべきものがまったくないという状態はちょっといただけない。

 

女子にもムダ毛はあっていいのだ。そこまで過敏になる必要はない。だって元からあるんだから。もちろん体毛が濃い人が気にするのもわかる。なぜなら私も体毛が濃いタイプだからだ。小さい頃それでからかわれたこともある。でも全剃りはない。毛を細くはしたいけれど完全になくしたいわけではない。これが私の今のムダ毛に対する思いだ。

 

最近はいろんな技術が進化して自分の体や顔を変えることも簡単にできてしまう。お金をつぎ込めば。でも自分にないものを求めようとするから辛くなるし、きりがない。世間的に美しいと言われてる基準から、外れているところを数えるから自分のことが嫌になる。肌が白くなくてもその人なりの肌の色の美しさがあるし、目が大きくなくたって綺麗な人はいくらでもいる。お金さえあれば、自分の体や顔を変えることなんて簡単にできてしまうが、いちばん難しいのは自分は何も変えなくても美しくてゴージャスだと自分を受け入れることだ。ムダ毛の話からだいぶずれてきたが、要するに私が言いたいのは、世間になんと言われようとこの世に命を受けて生まれてこられたあなたは綺麗だということだ。

 

恋愛をするにしても、私にムダ毛があるないで美しさを判断してくるような人はこっちから願い下げだ。そんな器の小さい人は好きにならないと思う。ムダ毛のない女が美しいと思っている人にからかわれたら自分の考えを正直に話すし、否定されても別にかまわない。ムダ毛についての意見がわかれるからといって人を嫌いになることはできないから。

 

最後に、美しい海や空を作った神様があなたを作ったのだから、あなたのすべては美しくて(ムダ毛も)、そして、あなたの目的や夢こそ、あなたを最も美しくするアクセサリーなのだと教えてくれる文章を見つけたので貼っておきます。私はキリスト教徒ではないけれど、先祖たちが必死に生き抜いた結果として、美しい海や空のある星に生まれて自分がこうして生きていると考えるとちょっと素敵じゃないですか?

 

f:id:pcynth:20160327063912j:plain