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비 오는 날에. 下雨的日。

淡水の雨に打たれながらアイドル考察と中国語留学。

「オンニ」と呼ばなくていい理由

毎日天気が行ったり来たりしている台北です。四季が入れ代わり立ち代わりにやってきているみたいで風邪を引きそうな予感。  

 

留学生活も一ヶ月が経とうとしているところで、友人関係や生活環境にも慣れてきたところですが、私の中で結構大きなひっかかりだったのがルームメイトの韓国人の子と、彼女の周りの韓国人の友人たちとの関係です。

 

 

私はあなたをどう呼んだらいいの?名前?언니?姐姐?

 

ルームメイトの韓国人の子は私より2つ年上で、日本のアニメや歌で日本語を覚えたから日本語がそこそこできます。私は日本人で、韓国のドラマやポップカルチャーと大学の授業で習ったので韓国語がそこそこできます。私は彼女より2つ年下です。  

 

私達が話すときに使う言語は3つ。中国語、韓国語、日本語。うち、敬語があるのが韓国語と日本語。私は彼女より年下なので当然のように彼女に対して韓国語で話すときは敬語を使っていました。でも日本語で話すときはタメ口。

 

だから、彼女を呼ぶときに名前で呼び捨てにしていいのか、それとも別の「お姉さん」にあたる韓国語か中国語を使うべきなのか迷いがありました。仲がいいルームメイトなのに呼び方に困って結局一ヶ月近くも喋るだけ喋って呼べないまま。

 

一方で他の韓国人の友人は、私より年下なのがわかっている人にはタメ口、年上の人には敬語を使っていました。

 

そして今日、ついに敬語について話す機会があったので呼び方も含め敬語に対するお互いの意識みたいなものを話したのですが、そこで新しい事実が発覚しました。

 

外国人の使う敬語に対する意識が違う

 

日本には郷に入ったら郷に従えっていう言葉があります。だから私も韓国語で話すときは相手に失礼にならないように、年上の人には敬語を使って話すようにしていました。年下の友人にはタメ口を使っていたのですが、その子も私に対してタメ口を使うので、ずっと馬鹿にされているのか?と思っていました。

 

私が厳しく考えすぎなのかもしれませんが、目上の人、年上の人にはいくら仲が良くても敬語を使うのが当たり前だと思っています。相手の年齢がわからない時も最初からタメ口きくよりまず敬語で話した方が失礼になることはないと思うからです。それで向こうが年上だったら敬語で話せばいいし、タメ口でもいいよと言われたらタメ口にすればよい。

 

だから韓国語で話すときも同じだと思っていました。

 

なのに、「外国人なのに敬語を使うと韓国語が下手なんだと思う、外国人には敬語の概念がないものだってみんな思ってるからタメ口にした方が教科書言葉みたいじゃなくなって韓国語が上手いと思われる」と言われました。

 

だから私が敬語を使うのが不思議だ、そこそこ喋れるのに敬語を使うから教科書の上だけで勉強したみたいだ、と。

 

確かにはじめは敬語で学びましたが私が韓国語学習に使っているツールは教科書だけではないのですごくショックを受けました。

 

韓国語を学ぶということは韓国社会にある上下関係の概念も一緒に学ぶということだと思っていたので、韓国語を使うということは敬語もタメ口も韓国人と同じように使い分けるということだと思っていました。 

だからこそ敬語を使ってたし、だからこそ呼び方に困っていたのです。

 

呼び方について聞いたら、「そのまま名前でいいよ」と言われました。私達の寮に住んでいる韓国人の子たちはお互いの年齢に合わせてきちんと敬語とタメ口を使い分けてるのに、私はそうしなくていい。タメ口でいい。

 

その理由が、私が外国人だから。

例え私が、韓国語と同じく複雑な体系を持つ敬語のある日本語を母語としていて、礼儀や上下関係の概念を持っているとしても、外国人だから韓国語でそこまで敬語を使わなくてもいい。

 

仲良くしてほしい、距離を縮めてほしいという意味だとわかっているのですが、韓国語を勉強して、敬語も使いこなせるようになったし、ある程度韓国の上下関係について理解もしたのに、それでも外国人だからという理由で敬語は使わなくていいと言われると、私は韓国のコミュニティに完全に溶け込めるわけではないんだな、と思ってしまいました。

どんだけ韓国語が上手くなっても、おんに、おっぱ、と呼び合う関係の中には入れない。

だって外国人だから。

 

 

私は外国人であっても、日本語を学ぶなら敬語を勉強して日本社会の上下関係についても理解し、きちんと言葉を使いこなすべきだと思っています。そこまで含めて日本語教育だとも思います。日本人化しろと言いたいのではなく、外国人だという差別を受けずに日本人のコミュニティに参加するために敬語と上下関係は必要な知識だからです。敬語の概念が。もちろん敬語が上手に使えないからといって、勉強がなってないと思うことはありませんが、敬語が上手に使えたら使えたで、マイナスになるところなんて一つもないと思います。使えるならばんばん使えばいい。そのことに関して日本人はきっと「この人は一生懸命日本語を勉強したんだなぁ」と思うと思います。

 

韓国人の友人たちは私が外国人だから、年下でもタメ口で話しかけてくるし、逆に私が韓国語がそれほどできないと思われていたときには、年上の韓国人の子が私に敬語を使っていました。もしかしたら敬語しか理解できないかと思っていたらしいです。

こうしてそもそも外国人の使う敬語に対しての意識がお互いに違ったことで、このようなよくわからない事態が起こっていたのは理解しました。

 

ここが日本でもなく韓国でもない外国であるため、日本社会にも韓国社会にも溶け込む必要がないから「敬語なんか使わなくてもいい」と言われたのだろうと思いますが、国際寮の中にはやっぱりコミュニティがあって、大使館みたいに台湾にありながら宿舎の外とは違う「外国」が広がっているのではないかと感じていた私にとってはかなりショックでした。ある言葉を使って話す人間同士の間に、そこが外国であってもコミュニティが存在する。今でもこの考え方は間違ってはいないと思います。だから仲良くなりたくて相手方の言語に気を遣った。

 

私に「敬語なんか使わなくていい」と言う韓国人の友人たちも、相手の言語やコミュニティに気を遣いたくて「使えるのだから敬語を使った方がいい」と考えた私も、お互い悪いところなんて一つもないし、間違ってもいない。だから私は自分の考え方は変えないし、無理矢理相手に合わせることも必要ないと思っています。なんでもかんでも順応して理解しようとすることが国際交流だとは思っていませんが、それからは韓国語でもタメ口を使っています。その方が相手も楽だろうし私も日本語で話すときとの釣り合いが取れるから。

 

お互いの文化の差について話すのって大事だしおもしろいね!